研究概要(Summary)

 

研究概要

 
 ガッラ・プラチディア廟モザイク壁画保存修復調査は、東京藝術大学美術学部絵画科壁画第二研究室が文部科学省科学研究費補助金の交付を受け、平成17年度より6ヶ年の計画で実施する研究プロジェクトである。この調査は、イタリア国立ラヴェンナモザイク修復専門学校の協力を得て行なわれるもので、日伊両国による共同調査研究である。保存修復調査の対象範囲は、西翼ヴォールトおよびルネッタのモザイク壁画、約20平方メートル。現状の詳細な記録と材料の科学的分析、歴史的資料の調査等、詳細に予備調査を行なった上で修復作業の内容を検討し、実施に移行する計画である。  予備調査の主な課題は、(1)現状の記録(2)歴史(建物の改造、自然災害、修復の記録)(3)美術史的考察(4)材料の科学的分析(5)技法と表現の考察(6)自然環境、以上の項目である。修復作業の内容は、モザイク表層の洗浄、剥落危険箇所のテッセラの補強と欠落箇所の補填作業、窓周辺に存在するひび割れの補強等を実施する予定である。材料の科学分析調査は現在も続けられているが、その他の予備調査は終了した。  研究結果の詳細は、東京藝術大学美術学部紀要第45号(平成19年発行)、同第47号(平成22年発行)で公表している。また、平成22年11月には、東京イタリア文化会館において展覧会とシンポジウムを開催し、本調査の研究成果を発表する。